浜辺を歩いていると、石ころや貝殻に混じって、時々きれいな「ガラスのかけら」を見つけることがあります。
一昔前までは、それらは「海ガラス」という名前で呼ばれていましたが、最近では「シーグラス(Sea Glass)」とか「ビーチグラス(Beach Glass)」と呼ぶのが一般的になりつつあるようです。
「海から生まれたガラス」あるいは「浜辺に落ちているガラス」というところから付けられた名前でしょう。
素敵な名前ですね。
そして何よりも、それ自体が非常に美しく、素晴らしい存在です。
しかし悲しいかな(?)、シーグラスもビーチグラスも、もともとは人間が”ゴミ(!)”として捨てた、単なる「空き瓶のかけら」に過ぎません。
それが、長い年月の間に波や風や岩に洗われて角が取れ、さらにガラスの表面が「つや消し状」に変化したのです。
「ガラスのかけら」といえば、誰もが「危ない!」というイメージを持つことと思われますが、それとは全く異なる姿を見せる「シーグラス」、そして「ビーチグラス」。
これを「進化」あるいは「奇跡!」と呼ばずに、一体何と言えばいいのでしょうか?
同時に、「ただのかけら」を「海辺の宝石」へと変えてしまう自然の偉大な力、そして包容力にも、ただただ驚くばかりです。
もちろん、「やっぱりただのゴミだ」と思う人もいるでしょう。
けれども、一度その美しさに魅了されると、シーグラスはどんな宝石(鉱物)よりもすばらしく、愛しく感じられる不思議な魅力を持っています。
このサイトでは、そんなシーグラスの世界をご案内していきたいと思います。
つたない文章と写真ではありますが、シーグラスを理解する上での一助となりましたなら幸いです。